ホーム お役立ちコラム 【CSR(シーエスアール)】報告書作成のポイントと注意点を徹底解説
公開日:2020.04.16
【CSR(シーエスアール)】報告書作成
のポイントと注意点を徹底解説
「企業の社会的責任」を意味するCSRは、今や企業の成長において欠かせないものです。この記事では、CSRが持つ意味とその必要性、CSR報告書を作成する際のポイントをお伝えします。加えて、近年話題となっている「SDGs」についてもご紹介していきます。
そもそもCSR(シーエスアール)とは?
CSRは、「Corporate Social Responsibility」の略で、「企業の社会的責任」を意味します。CSR活動というと、日本では寄付やボランティアなどの社会貢献活動を思い浮かべる方も少なくありません。「CSRの取り組みは確かに大切だが、企業の本業と直接関わるものではない」と認識されている方もいるでしょう。
しかし、CSRは「企業の社会的責任」という言葉の本来の意味で捉えるならば、「企業が利益を追求する過程で、企業を取り巻くあらゆるステークホルダー(利害関係者)のニーズにどのように応えていくべきか」という企業戦略として考える必要があります。利益の一部を社会に還元するだけでは、企業は社会的責任を果たしたとはいえません。
CSR(シーエスアール)の重要性
現在、多くの企業がCSRを重要な取り組みとしています。まずは、CSRの重要性について見ていきましょう。
なぜCSRに取り組む必要があるのか
なぜ今、多くの企業でCSR活動が行われているのでしょうか。それは、「企業イメージやブランド価値の向上」、そして「ステークホルダーとの関係強化」という2つのメリットがCSRにあるからです。
例えば、CSRを通じて「安心・安全」のイメージが提供できれば、企業イメージやブランド価値の向上につながります。 その結果として、さらなる利益創出が期待できるのです。またCSRの取り組みは、従業員が「社会へ貢献している」という実感を持つきっかけにもなります。そうなれば仕事のモチベーションが上がり、生産性の向上も望めるでしょう。社会へ貢献することで、顧客や株主、従業員など、ステークホルダーと強い信頼関係を築くことができます。
CSRの取り組みと環境問題
「企業の社会的責任」は、具体的には2つの柱からなります。1つ目の柱は、企業と社会が共有できる価値を創出し、社会にプラスとなる影響を最大化することです。もう1つの柱は、企業活動が社会に及ぼす悪影響を特定し、その軽減・防止に努めることです。
CSRにおいて特に重要視されるのが2つ目の柱であり、持続可能な開発の実現を目指すCSRの取り組みの1つとして、環境問題への取り組みが挙げられます。
「持続可能な開発」とは、環境と開発は互いに相反するものではなく、環境の保全を考慮し、節度を持って開発を行えば、将来世代も現代の私たちも、満足できる持続可能性を持った社会を実現できるという考え方です。
企業は、その活動を通して社会とともに持続可能な未来を築いていくことで、結果として自らの永続性を実現することにもつながります。
CSR報告書作成の前に知っておきたい「SDGs」
「SDGs(エスディージーズ)」とは、「Sustainable Development Goals」の略。日本語で「持続可能な開発目標」といいます。
持続可能な開発目標とは?
SDGsは、2015年9月の国連サミットで定められた国際社会共通の目標です。目標達成までの期間は、2030年に設定されました。中身は持続可能な社会をつくるための17の目標と、その目標を具体化した169のターゲットから構成されます。具体的には、「貧困をなくそう」「すべての人に健康と福祉を」というものから、「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」「働きがいも経済成長も」といったものまで、多岐にわたるテーマで目標が定められています。
SDGsが注目されている理由
世界中で広がりを見せるSDGsは、企業経営においても重要なキーワードとして注目されています。実際、CSR報告書の中でSDGsに言及する企業も増えてきています。
2030年までの達成を目指すSDGsは、今後長期に亘り経営活動を行っていく企業にとって果たさなければならない責務といえるでしょう。逆に、SDGsに配慮しない企業はステークホルダーからの支持を得られず、将来的に成り立たなくなる可能性もあるでしょう。
会社を永続的に発展させるためにも、「SDGs=持続可能な開発目標」を念頭に置いた企業経営が求められているのです。
CSR(シーエスアール)報告書作成のポイント
CSR報告書とは、企業が行う社会的な取り組みをまとめた報告書のことです。ここでは、CSR報告書を作成する際のポイントを説明します。
誰に読んでほしいのかを考える
CSR報告書をつくる際はまず「誰に読んでほしいのか」、ターゲットを明確にすることが大切です。
例えば、投資家と従業員とでは伝えるべき情報が当然異なります。ターゲットを意識せずに作成された報告書は、具体性を欠いたり、焦点の合っていない内容になったりする傾向にあるので注意しましょう。報告書作成の際には、「誰にどんな情報を届けたいのか」を意識するといいでしょう。
オンデマンド印刷を使用してみる
CSRの取り組みは、直接的に売上を生み出すものではありません。しかし、だからといって社会的責任を放棄していいわけではありません。そこで重要となるのが「バランス」です。
コストのかけすぎに注意しながら、企業規模や従業員数に則して無理のない範囲で取り組むことよう心がけましょう。
顧客ロイヤルティが高まるような内容を心がける
顧客ロイヤルティとは、「顧客がブランドや商品などに対し感じる信頼や愛着」のこと。CSR報告書で取り組みについて積極的に伝え、顧客ロイヤルティが高まると、商品購入やサービス利用に繋げられます。
コストのかけすぎには注意
せっかくCSR報告書をつくるのですから、できれば多くの人に読んでもらいたいものです。しかし、大量につくったはいいけど、思ったよりも反応が悪いということも珍しくありません。
そういったリスクを鑑みて、初めてCSR報告書をつくる場合は「オンデマンド印刷」を検討してみましょう。オンデマンド印刷とは「必要な時に必要な部数」を作成できる印刷サービスです。まずは試験的に小ロットで印刷をかけ、徐々に部数を増やしていくとリスクを最小限に抑えられます。その分無駄も出ないので、環境負荷低減にもつながります。
おわりに
ステークホルダーとの関係を強固にし、企業やブランドイメージの向上が期待できるCSR。取り組みを行う上では「自社アピール」と「コスト」のバランスが大切であり、どちらに傾いてもいい結果を生みません。「買い手よし、売り手よし、世間よし」の「三方よし」の精神で取り組んでみてはいかがでしょうか。
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