ホーム お役立ちコラム 【初めての方向け】画集やイラスト本を作る時の手順と印刷会社を選ぶポイント
更新日:2025.10.08
画集やイラスト本を作りたい方で「何からはじめたらいいのか」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。大切な作品を形にする画集やイラスト本は、作り方の手順を間違えてしまうと、イメージ通りの仕上がりにならなかったり、作品の魅力を最大限に引き出せなかったりする可能性があります。
この記事では、初めて画集やイラスト本を作る方のために、企画から入稿までの手順を5つのステップに分けてわかりやすく解説します。また、失敗しないためのポイントや印刷会社の選び方やよくある質問も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
質の高い画集やイラスト本を作る5つのステップ
作品の選定から印刷データの作成まで、高品質な本を完成させるにはいくつかの大切なステップがあります。このセクションでは、プロも実践する画集の作り方を5つのステップに分けて解説します。
ステップ①目的を明確にする(ポートフォリオ・販売・記念品など)
目的によって、本のデザインや構成、ターゲット読者が大きく変わってきます。たとえば、仕事の依頼を受けるためのポートフォリオとして作る場合は、自身のスキルや作風が伝わるように、作品のテイストを統一したり、制作過程を詳しく解説したりしましょう。
一方、イベントやオンラインで販売する場合は、読者の興味を引くテーマ性を持たせたり、価格設定を考慮しなければなりません。また、自分や友人の記念品として作る場合は、思い出の写真やエピソードを交えるなど、自由に構成できます。
ステップ②作品を最適な状態でデジタルデータ化する
デジタルで描かれたイラストはそのまま使用できますが、アナログ作品の場合はスキャンや写真撮影が必要です。この工程は、画集の仕上がりを大きく左右するため、注意が必要です。スキャンする際は、解像度を高く設定し、色味や明るさが原画と近くなるように調整しましょう。写真撮影の場合は、影ができないように均一な光を当て、ホワイトバランスを正確に設定すれば、原画の色合いを忠実に再現できます。
ステップ③構成を考える(作品の選定・順番・ページ数)
掲載する作品の数が多い場合は、テーマや時系列で分類して、どの作品をどの順番で掲載するかを決めましょう。たとえば、画風の変遷をたどる構成や、ストーリー性のある構成など、さまざまな見せ方があります。この段階で、読者に伝えたいメッセージや作品の意図を明確にすれば、より魅力的な一冊になります。また、おおよそのページ数もこの段階で決めておくと、あとの工程がスムーズです。
適切なページ数は、目的や掲載する作品数によって異なりますが、一般的には20〜40ページ程度が目安です。ページ数が少ないと物足りなく感じられ、多すぎると読者が飽きてしまう可能性があります。ページ数が増えるほど印刷費用も高くなるため、予算とのバランスも考慮しなければなりません。画集のテーマや構成に合わせて、無理のない範囲で最適なページ数を決めましょう。
ステップ④サイズ・綴じ方・用紙を選ぶ
画集のサイズやどんな綴じ方にするのか、作品が魅力的に見える用紙は何が良いのか、といった要素は、手に取ったときの印象を大きく左右します。サイズは、A4やB5といった一般的なサイズから、正方形や文庫サイズなど、作品の雰囲気に合わせて自由に選びましょう。
また綴じ方は、ノドまで開く無線綴じや、見開きで綺麗に見せられるPUR製本などがあります。用紙は、光沢のあるコート紙や、落ち着いたマットコート紙、ざらつきのある上質紙など、さまざまな種類があり、それぞれの特性を理解して選ぶ必要があります。
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ステップ⑤印刷用の入稿データを準備する
印刷会社によって、推奨されるデータ形式やカラーモード、解像度が異なります。注意すべきは、カラーモードをRGBから印刷用のCMYKに変換する作業です。
>(あわせて読みたい)CMYKとは?RGBとの違いは?印刷物に適したデータ変換方法を知ろう
この変換によって、色味が変化する場合があるため、事前に印刷会社と相談するか、テスト印刷を依頼して確認しましょう。入稿データの作成は細かなルールが多いため、印刷会社のWebサイトにあるテンプレートやガイドラインを参考にしながら、慎重に作業を進めてください。
印刷会社を選ぶときの4つのポイント
画集やイラスト本を制作するには、印刷会社選びが大切です。せっかく時間をかけて作った作品も、印刷の質が低いと魅力が半減してしまいます。ここでは、信頼できる印刷会社を選ぶためのポイントを解説します。
料金と納期
同じ仕様でも、会社によって料金は大きく異なります。複数の会社から相見積もりを取り、料金体系を比較検討する必要があります。
また、イベントや展示会に合わせて制作する場合は、納期に余裕を持たせるようにしましょう。会社の繁忙期や特殊な加工を依頼する場合は、通常よりも時間がかかるケースが多いため、事前の確認が大切です。
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最小ロット(部数)への対応
印刷会社によっては、最小ロットが決まっている場合があります。小ロット印刷に対応している会社であれば、数冊からでも注文が可能で、在庫を抱えるリスクを減らせます。 同人誌や個人での販売を考えている場合は、小ロット対応の会社がおすすめです。需要を見ながら少しずつ刷ると、無駄なコストを抑え、効率的に販売を進められます。
対応している仕様やオプション加工
印刷会社によって、対応できる本の仕様やオプション加工の種類が異なります。たとえば、表紙に特殊な加工を施したり、特殊な用紙を使ったりする場合は、会社が対応しているかを事前に確認しましょう。
また、箔押しやエンボス加工など、作品の魅力をさらに引き立てるオプション加工を検討している場合は、対応の有無の確認が必要です。
サポート体制
画集の作り方で専門知識がないと難しく感じる場合、親身になって相談に乗ってくれるサポート体制が整っている印刷会社は、心強い存在です。データ入稿方法や用紙選びなど、制作プロセスで疑問に思うことは多くあります。
このため、専門のスタッフが丁寧にアドバイスしてくれる会社を選ぶと、安心して制作を進められます。また、万が一トラブルが発生した際にも迅速に対応してもらえるかも、事前に確認しておきましょう。
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画集の作り方でよくある2つの質問
画集の作り方でよくある質問をご紹介します。それぞれの内容について詳しくみていきましょう。
質問① 画集を自作するのと、印刷会社に依頼するのとでは、どちらがいいですか?
すべてを自分で自作する場合は、制作コストを抑えられ、ページ数やレイアウトも自由に決められる反面、製本には時間と手間がかかります。また、仕上がりのクオリティも技術に左右されます。
一方、印刷会社に依頼する場合は、高品質な仕上がりが期待でき、プロのサポートを受けられるため安心です。しかし、ある程度の費用がかかり、入稿データの準備が必要になります。本格的な仕上がりを求める場合は、印刷会社への依頼がおすすめです。
質問② 画集の価格設定はどのように決めればいいですか?
画集の価格設定は、制作にかかった費用(印刷代、材料費など)と、想定する部数、作品自体の価値を考慮して決めます。まず、制作費用の合計額を販売予定部数で割り、1冊あたりの原価を算出しましょう。
そこに、販売場所の手数料や利益を上乗せして販売価格を決めます。しかし、同人誌や個人出版の場合、読者が手に取りやすい価格帯であるケースも少なくありません。ほかの作家の画集や同人誌の価格を参考にしながら、読者が納得できる価格に設定しましょう。
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この記事では、初めて画集やイラスト本を作る方のために、企画から入稿までの手順や、印刷会社を選ぶ際のポイントを解説しました。
画集を「何のために作るのか」という目的を明確にする必要があります。目的が決まれば、作品の選定や構成、サイズや用紙選びもスムーズに進められます。
また、完璧な作品を形にするためには、信頼できる印刷会社を見つけましょう。今回ご紹介したポイントを参考に、作品の魅力を最大限に引き出す、最高の一冊を作り上げてみてください。 キンコーズの「製本パック」は、初心者の方でも簡単にプロ並みのクオリティで画集やイラスト本を制作できます。作品の魅力を最大限に引き出す製本パックで、ぜひ理想の一冊を手にしてみませんか。
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