ホーム お役立ちコラム リカレント教育で高度人材を育成-メリットや課題とは?
公開日:2019.06.28
リカレント教育で高度人材を育成-
メリットや課題とは?
昨今、転職を重ねてキャリアアップする働き方が広まっています。さらに、人生100年時代を迎えるにあたり、長く働くことを視野に入れる人も多くなってきました。そこで、次のキャリアに向けて学び直しを行うリカレント教育が注目されています。今回は、高度人材を育成するリカレント教育の概要や課題などについて解説します。
昨今注目を集めるリカレント教育
リカレント教育とは、社会人になった後に学校などの教育機関で学び直しができるシステムです。
「リカレント」とは、日本語で「反復」といった意味を持ち、原点に立ち返って生涯にわたり教育を受け続ける動きが注目されているのです。キャリアアップを狙って転職する際には、即戦力となる高度人材が求められます。
さらに「人生100年時代」を迎えるにあたり、長きにわたって働くことを視野に入れると、成人後も学習することが必要でしょう。
高度人材の育成を目的として、リカレント教育を実施する教育機関が増えています。一連の試みを簡単に紹介します。
日本初のリカレント教育課程設置
日本女子大学では、国内で初めて女性向けリカレント教育専門の課程を設けました。もともとは文部科学省の委託事業でしたが、その後大学が独自に運営するものに発展しています。
この専門課程では、高度人材の育成の延長として再就職支援も積極的に行っており、高い就職率を誇ります。
地域社会への還元を目的とした再教育
卒業生が身に着けた知的財産など高度な専門的知識を、地域社会に役立てる試みも増えています。専門知識の活用シーンを広げるため、語学やビジネススキルを伸ばすほか各種資格の取得もサポートがあります。
また、企業が従業員を派遣して高度人材育成に活用するケースも増えています。
幅広い層を対象とするインターネット学習
インターネットやラジオなどで講義を配信する大学では、学ぶタイミングや年齢などにかかわらず広い範囲の人がリカレント教育を受けられるようになっています。
自宅での学習のほかサテライトスペースで講義を受けることも可能で、カリキュラムも充実しています。
高度人材をリカレント教育で育成する
リカレント教育のメリットを個人単位で見ると「スキル向上による生産性向上」が挙げられます。その結果、働き方改革も期待できるでしょう。
また、教育機関の講師や受講生と人脈を築くことで、今後の仕事の拡充にもつながります。企業にとっては、リカレント教育で育成された高度人材は即戦力として期待できます。
一方で、転職を繰り返してキャリアアップを狙う人材が増えていることや、産休・育休のブランク後の復帰など、高度人材を継続的に育成するのが困難なケースもあります。リカレント教育を受けさせる体制の他に、人材が定着する仕組みや産休・育休後からの復帰をサポートする制度の拡充が求められているといえます。
高度人材の育成に求められるものとは
リカレント教育の受講者を受け入れる教育機関側にも課題があります。まず、現時点ではリカレント教育課程や講座を設けている学校が充足しているとはいえません。また、始まったばかりの試みのため、教育環境の整備が後手に回っているケースも見受けられます。
教育機関側がどのようにリカレント教育を導入していくか、これからの取組みが期待されるところです。
また、企業側も従業員がリカレント教育を受けるための環境を整備し、従業員に高度人材育成の重要性を浸透させることも求められるでしょう。
おわりに
リカレント教育は、キャリアアップや高度人材の育成などメリットは多い一方、まだ一般的に浸透していえず、これからが期待される教育制度です。教育機関や企業、また行政の支援も含めてリカレント教育を推進させる環境が整えば、社会全体が大きく飛躍できるチャンスになるはずです。
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