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公開日:2023.03.08
個展をひらいても人が来ない…原因と効果的な集客への考え方は
アーティストの方にとって、個展で自分の作品などを直接みてもらう機会はとても大切な活動になるでしょう。
今回はそんな個展を開いても人が来ない…なんてことが無いよう、個展の基本的な集客方法や個展を開く場合の確認点や注意点などを解説していきたいと思います。
これから個展を開きたいという方は参考にしていただけると幸いです。
個展をひらいても人が来ない原因は
確認すべき3つのポイント
人が来ないと思われる原因は細かくあげるとさまざまありますが、大きく分けると以下のような原因が考えられます。
- ファン(見込み客)が少ない
- プロモーションの方法、量が適切で無い
- 開催場所、スケジュールが適切で無い
上記問題の細かな部分についての解説は以降でさせていただきますが、集客の基本として上記の点が大きく影響します。個展をひらく際には、まず上記の点を確認しておきましょう。
個展を開く目的と目標は
上記のポイントを考えたうえでどんな人に来てもらいたいのかなど、個展を開く目的と目標とする集客人数を想定すると良いでしょう。
少人数でも販売につながる様な人に来てもらいたいのか、それともできるだけ多くの人に来てもらいたいのかなど、個展を開く目的によって目標の人数は大きく変わります。
この部分を設定しておかないと集客方法や会場選定などにも影響が出て人が来ない原因のひとつとなりますので必ず確認をしておきましょう。
目的や目標を事前に整理しておくと、今後の改善などにも活かすことができるでしょう。
個展への集客の考え方は
どんな人に来てもらいたいかを考える
個展に限らず飲食店やイベントなど、集客をするに当たってまず考えるべきことのひとつが誰に(どんな人に)来てもらいたいかです。
簡単にいうとまずは「新規顧客」に来てもらいたいのか、「既存顧客」に来てもらいたいのかを考える必要があるでしょう。
なぜ顧客の分析が大切になるかというと、顧客の状況を考えることによって集客方法や会場の選定方法など、今後考えなければならないことへ大きく影響してくるからです。
顧客に合わせた会場・スケジュール選定を
顧客に合わせた会場やスケジュール選定には以下のような考え方が必要です。
例えば、SNSなどでフォロワーを多く獲得しており、既存のファンがすでにたくさんいるという状況だと仮定します。
既存のファンの性別の割合や年齢層、どのエリアに住んでいる人が多いのかなどを分析することで、どの場所でどんな時間帯であれば個展に行きやすいのかなどを仮説立てることができます。
- 例①
30代以上の女性の主婦が多い 時間:平日の日中に開催
場所:近くに休憩できるカフェがあるような場所や、買い物のついでに行けるような場所
告知方法:DM、Facebook・Twitter・YoutubeなどのSNSツール
- 例②
日中は働いている男性が多い 時間:仕事終わりや休日に来てもらえるように夜間や休日の開催にする
場所:交通機関のアクセスが良い場所、オフィス街など
告知方法:メール、Facebook・TwitterなどのSNSツール
- 例③
10代~20代の女性の学生が多い 時間:学校終わりや休日に来てもらえるように夕方や休日の開催にする
場所:交通機関のアクセスが良い場所、学校が密集している地域
告知方法:Instagram・TikTokなどのSNSツール
このように、顧客の属性を細かく分析することでダイレクトな集客につながるでしょう。
ここでは既存顧客としてSNSのフォロワーとして例をあげましたが、目的や状況に応じた会場やスケジュールの選定が大切です。
また、個展の分野によってはDMなどのオフラインでの広告が有効な場合もありますので、SNSだけでなくDMやチラシを送ることができる住所などのリストをもっている顧客も含めて検討しましょう。
新規顧客の集客の場合は
上記の例の反対に、既存の顧客が少なく新規顧客をメインに集客をしたい場合はより多くの人に存在自体を知ってもらう必要があります。
プロモーションの方法や量、会場の立地など、どれだけ多くの人にみてもらえるかが集客のカギとなるでしょう。
加えて、単純に人通りが多いということではなく、前項で解説したようにどんな人が多いかも調査してみましょう。
例えば、オフィス街などビジネスパーソンが多い場所で30、40代以上の女性をターゲットとした場合はいくら人通りが多くても集客が難しくなります。
目的としているターゲットへ向けてどれだけ多くプロモーションできるかがポイントとなるでしょう。
新規、既存どちらかだけという場合は少ないかと思いますが、新規が何割で既存が何割などとそれぞれの目標をたてて集客の方法や会場の選定などをおこないましょう。
SNSでのファン獲得は必須
さまざまなSNSが情報発信の主流となった今では、SNSでのファン獲得は必須です。
個展を開くからということではなく、普段からの活動や作品の発表の場として常にファンを獲得していくことが大切になります。
アーティストなど、作品の情報発信には写真をメインとするInstagramとの相性は特に良いでしょう。
下記が総務省が発表しているSNS利用者をSNS別と年代別や男女に分けて調査した資料になります。
LINEは連絡手段として定着している為除きますが、Twitter・Instagram・TikTok・YouTubeは年代などにより利用者がとても多くいます。
年代によりボリュームゾーンも異なりますので、ターゲットとなる層を想定して運用方法を使い分けるとより効率的にファンの獲得につながるかもしれません。
出典:「令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査 報告書」(総務省)(https://www.soumu.go.jp/main_content/000831290.pdf P69 表5-1-1)(2023年3月8日利用)
自分自身のファンを作ることも重要
SNSを利用することで活動や作品の発表ができることは前項で解説しましたが、作品などだけでなく自分自身にファンをつけることができるのがSNSを上手に活用する方法のひとつです。
文字や写真だけでなく、ライブ配信などをして直接コミュニケーションをとる機会などを増やすと自分自身のファンが増え、インフルエンサーとしての発信力や求心力が高まります。
作品だけではなく個人への直接的なファンを作ることで、「この人に会ってみたい」や「ファン同士の交流がしたい」などから「作品を買いたい」につながりやすくなり、個展やイベントにも来場してくれる可能性がかなり高くなると言えるでしょう。
ポスター・DM・チラシのデザインは
従来のプロモーション方法であるポスターやDM・チラシなども集客にはまだまだ欠かせません。
とくに新規顧客へ向けてすこしでも目に留めてもらうには、より伝わりやすいデザインやレイアウトが必要になってきます。
それにはSNSなどと同様に、ポスター、DM、チラシをみてもらいたいターゲットを決め、それに応じたキャッチコピーやビジュアルを決めることが基本です。
くわえて、用紙や文字のサイズ、配色なども見る人を惹きつける重要なポイントとなりますので注意しましょう。
他分野とのコラボレーションも効果的
まだ自分のファンが少ない場合や、あらたな分野からのファンの獲得をおこないたい場合、分野の違うアーティストや飲食店などとのコラボレーションをおこなうことも効果的です。
例えば、アーティスト同士、絵画と写真のコラボレーションの展示会を開いたり、カフェやバーなど飲食店とコラボレーションをして飲食店の利用者に作品をみてもらう機会を作るなどお互いのファンや利用者を巻き込むことで集客力をアップさせることができます。
上記でファン獲得のためのSNS利用を解説しましたが、普段からSNSなどをうまく利用していると他のアーティストや店舗のオーナーなどともそういった交流が広がる可能性もあるため、場所や会場の選定の幅が広がります。
KEIVI -軽美術部- × キンコーズ コラボ展示を開催しました(2022年12月3日(土)~2022年12月18日(日))まとめ
今回は個展をひらいても人が来ない原因とその対策について解説いたしました。
アーティストとして初めて個展を開く場合や、まだ個展の経験が少ない場合はお客さんが来てくれるかは大きな悩みかと思います。
幾らいい作品を展示していても多くの人がみてくれないことには世の中に作品は広がっていきません。
個展を開いてみたのはいいけれど人が全然来なかったということがないように、事前に対策を行ったうえで個展を開いてみてはいかがでしょうか。
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