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ホーム お役立ちコラム 再生紙とは?エコ用紙との違いや環境に優しい紙について解説

公開日:2022.01.23

再生紙とは?エコ用紙との違いや環境に優しい紙について解説

再生紙とは?エコ用紙との違いや環境に優しい紙について解説

環境に良い紙といえば、「再生紙」や「エコ用紙」という言葉を耳にすることがあるかもしれませんが、再生紙やエコ用紙と呼ばれる紙がそれぞれどういう紙かを説明できるでしょうか?

今回はそんな環境に優しいといわれている再生紙やエコ用紙について解説していきたいと思います。企業におけるSDGsの取り組みも重要な課題と考え、再生紙やエコ用紙の使用を取り入れていく動きも定着しつつあります。
どちらも同じ紙なんじゃないの?と思った方は、取り入れる際の参考にしていただければ幸いです。

再生紙とエコ用紙は違う?

再生紙とエコ用紙

結論からいうと、再生紙とエコ用紙は厳密に言うと違います。再生紙とはエコ用紙の一部です。環境に配慮され作られているエコ用紙は、現在では再生紙以外にもさまざまな種類が存在しています。

再生紙の歴史を辿ると、日本では平安時代のころから作られ利用されているくらい古来より日本に根付いた紙の再利用方法です。現代の家庭においても古紙のゴミの分別などを普段からしていることもあり、一般的に馴染みがあるかもしれません。

それに対しエコ用紙とは、近年、紙の原料となる森林伐採や紙の製造過程で発生するCO2削減などの対策が必要とされ、木材以外のさまざまな素材からでも製造することができる環境にやさしい紙を製造するようになりました。それらを主にエコ用紙と呼んでいます。それぞれの紙の解説や、細かな種類などは次項以降で解説していきますが、どちらも環境に配慮したうえで製造されている紙であるということは同じです。

再生紙とは?

回収された古紙からリサイクル

リサイクルのイメージ

再生紙とは、新聞や雑誌などの紙を再利用して作られた紙のことをいいます。

私たちが普段から新聞紙や段ボール、牛乳パックなどの古紙を分別して、古紙としてゴミに出している紙がリサイクルされ再生紙として利用されます。

再生紙は主に新聞や段ボールなどに使われているほか、国や官公庁での利用が進んでいました。

しかし最近ではSDGsの活動の一環から企業などでも名刺やコピー用紙などに常用的に利用されるようになってきています。

再生紙使用マークをチェックしてみよう

古紙パルプ配合率100%再生紙を使用ロゴマーク

再生紙であることを示す証とした、『再生紙使用Rマーク』というマークを見たことはないでしょうか?

これは再生紙に含まれる古紙パルプがどのくらい配合されているかということを表すマークになっており、R100のマークがついていると、100パーセント古紙パルプでつくられていることを表しています(古紙パルプとは古紙から取り出した紙の原料のこと)。

このRマークは平成7年より「ごみ減量化推進国民会議」によって、再生紙の利用促進・普及啓発をしていくためのシンボルマークとして定められました。

再生紙にはこのマークを表示することを推奨しており、身近な紙でも再生紙が使われていることや、どのくらいの古紙パルプが使われた再生紙なのかがわかります。

エコ用紙(エコ紙・エコペーパー)とは?

長い間、紙の原料といえば木材が主流とされて製造されてきましたが、木材は成長過程でCO2を吸収し温暖化防止に寄与していることなど、環境問題を考えるようになった現在では、木材以外でも多くの素材をもとにして紙が作られるようになりました。それらをエコ用紙やエコ紙、エコペーパーなどと呼んでいます。

エコ用紙は、木材以外の素材から製造されている紙や、さまざまなリサイクルを経て製造される紙、木材であっても木の成長に必要な間伐材などを利用したものや、適切に管理された森林資源を活用した木材など、環境破壊に繋がりにくい素材を利用して作られています。

再生紙・エコ用紙の種類について

次に、再生紙やエコ用紙にはどんな種類があるか見ていきましょう。

​​非木材紙

非木材紙

非木材紙とは、その名の通り木材を原料とせず、植物や農産副産物を原料としてつくられた紙のことです。

非木材紙の原料は、竹、ケナフ、バガスと呼ばれるさとうきびから取れる繊維、石灰石など他にもさまざまな物から紙が作られています。

バナナの木の茎から作られたバナナペーパーなどは最近ではよく使用されているので、耳にしたことはないでしょうか。

非木材紙の良いところは、木材を使用しないことの他に、植物などの場合木材に比べ成長が早いことでCO2の吸収固定に優れている点といわれています。

>石灰石を主成分とした革新的素材「LIMEX(ライメックス)」

シリアルペーパー

シリアルペーパー

シリアルペーパーは主に食品などの加工時に排出される未利用の表皮や繊維をリサイクルし、古紙などのパルプを混ぜ合わせることによって作られる紙です。

お茶、ビール、おから、とうもろこしの皮など、日常的に食品加工される過程ででる産業廃棄物を利用することからリサイクルとしてはもちろん、木材の使用の減少にもつながることからエコな取り組みの紙といえます。

また、これらの廃棄元企業のリサイクルやリユースのPRにもつながることから、企業によるオリジナル製品として、上記であげた以外でもさまざまなシリアルペーパーが利用されています。

【事例】廃棄ユニフォームからアップサイクル用紙を作成

キンコーズではスタッフのユニフォームリニューアルに伴い、廃棄処分されてしまう衣類をオーダーメイド用紙としてアップサイクルしました。

>アップサイクル活動事例について詳しく見る

衣類以外の材料でも回収・加工し、オリジナル用紙としてお届けすることができます。
「自社でも取り入れてみたい」とご興味ある方は、問い合わせフォームよりお気軽に(お問い合わせはこちらから)。

間伐材紙

間伐材紙

間伐材とは、森林の成長過程で木が茂みすぎないように木を間引き伐採する手入れを行う際にでる木材のことです。

そしてそのような間伐材を利用して作られた紙が間伐材紙です。

森林などでは間伐をおこなわないと地表まで日光などが届かなくなり、木の成長が妨げられることで、健全な森林に育たなくなります。

倒木や土砂崩れなどにもつながることから森林をまもる大切な作業であるとともに、森林の健全な育成そのものがCO2の吸収につながることから温室効果ガス排出量の削減につながるといわれています。

再生紙・エコ用紙を使用することにデメリットはある?

再生紙やエコ用紙などについて調べていると、再生紙を使用することが環境によくないのではないか?という意見がネットやニュースなどでしばしばとりあげられています。これは大手製紙メーカーが古紙パルプ配合100%の再生紙などを中止したことなどがメディアなどでも大きく取り上げられたことが影響しているといえるでしょう。

そうなった背景としては、古紙をリサイクルし再生紙を製造する際、古紙をより多く使い、さらに普通紙のように白い紙に仕上げようとすると、コストやその製造過程で排出されるCO2が増加するとみられ、かえって環境によくないだろうという見解からです。
一部だけを切り取ると誤解されがちですが、この背景から考えても「再生紙=環境に悪い」ということではないことがわかると思います。

古紙パルプ100%でなくとも再生紙として利用できる場面は数多くありますし、きれいな真っ白い紙を使用しなければならない場合は、再生紙以外の今回取り上げたようなエコ用紙を使用するなど、場合によっての使い分けが重要になるということなのでしょう。

製造過程などの問題や課題についてはさまざまな考え方があります。しかし、利用者としてエコ用紙や再生紙の使用を取り入れたり、古紙をリサイクルすることは、間違いなく環境を配慮した行動につながることになり、使用する場面などを考慮すれば、使用することにデメリットはないといっていいでしょう。

まとめ

再生紙やエコ用紙について理解は深まったでしょうか?環境のことを考えるのが当たり前のこの時代、紙の製造工程や原料材料を知り、場面に適した用紙を選び・使用することが未来の地球を守る第一歩になるのではないでしょうか。

まずは身近にある「紙」から見直して、地球環境のことを考えていきましょう。

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