ホーム お役立ちコラム 箔押しとは?その魅力と効果的な印刷物作成のすすめ
公開日:2021.01.07
箔押しとは?
その魅力と効果的な印刷物作成のすすめ
箔押し加工というと、どういうものを想像するでしょうか?
金箔、高そう、データ作成が面倒くさそう…そういったイメージがあるかもしれませんね。しかし今は箔にも実にさまざまな種類があり、シーンに応じて選ぶことで印刷物に差をつけることができるのです。
今回はこだわりの印刷物を作りたい方向けに、箔押し加工についてご紹介します。
箔押し加工とは
通常、印刷に使用するのはインクです。
しかし箔押しでは、印刷に「箔」を使用します。「箔」とは、金・銀・銅などの金属を薄く叩き伸ばしたもののこと。金を伸ばした「金箔」が一番想像しやすいかもしれません。
箔押し加工の別名はホットスタンプといい、その名の通り、熱と圧力を用いて金・銀などの箔を転写する特殊印刷加工のことを指します。
箔押しの魅力はなんといっても、通常の印刷では表現できない華やかさがあることです。
箔押しの部分はキラキラとメタリックに輝くので、白い紙に箔押しをするだけでも一気に高級感が増しますし、カラー印刷と組み合わせても印象的に仕上がります。
イラストの上に文字だけを箔にすることで文字をイラストに埋もれさせない効果もあります。
マットな質感のつや消し箔もあるので、あえて光沢を抑えた演出も可能です。
箔押しの種類
先述の金・銀の他にも箔の種類は非常にたくさんあります。
赤、青、白、黒などの単色のほか、ホログラム、レインボー、レイヤー箔など非常に種類が豊富です。
ここでは、変わり種の箔押しを3つご紹介します。
ホログラム箔
ホログラムとはラメが輝くタイプのもので、市販の缶バッジやお菓子のおまけシールなどによく使用されています。
一口にホログラムといっても形状も色味も実にさまざまで、比較的スタンダードなスターダストやあられに加え、ハート型や星型などもあるので印刷物の種類によって使い分けると効果的です。
使い方を誤ると安っぽく見えてしまいがちなので、使いどころに注意が必要な箔でもあります。
レインボー箔
レインボー箔は、複数の色がマーブル模様になった箔のことです。マーブル箔とも呼ばれます。
柄のインパクトが強く派手な印象を与えるため使いどころが難しい箔ですが、箔の面積が広いベタ部分と線が細い文字部分とでは印象が大きく変わる面白い箔です。
レイヤー箔
レイヤー箔は、箔の上に色をのせて印刷する箔押し印刷です。グラデーションなどの繊細な箔カラー表現や、オーロラのような表現など、自由な発想を箔の技術で形にできる新しい箔押し加工です。
加工の際に型を使用しないため、細かい線や点の表現も可能。これまでの箔押し印刷では難しかった、繊細な表現も実現できます。
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箔押し加工のメリット
最大のメリットはやはり、インクの印刷では表現できないプレミアム感が演出できることです。
イラストや他の文字といった通常インクでの印刷と組み合わせて効果的に使用することも可能です。
エンボス加工やデボス加工という凹凸の加工と組み合わせることで、さらにデザイン性の高い、洗練された一品に仕上がります。
エンボスは凸で浮き上がらせる加工、デボスは凹ませる加工です。
高級なお菓子や化粧品のパッケージにもよく採用されています。
また、紙だけでなくポリプロピレン、プラスチック、皮革などさまざまな素材に印刷することができるのも魅力です。クリアファイルなどにもよく使用されています。
箔押し加工のデメリット
箔押し加工のデメリットは、データ作成がやや手間であること、印刷する紙や形状によっては箔が剥がれてくる可能性があること、コストが割高であることが挙げられます。
特にレインボー箔やホログラム箔、エンボスとの組み合わせでは特に剥がれやすい傾向があるので、冊子や折り加工がある場合はPP加工と組み合わせての使用が必要になることも。
剥がれた箔は他のものに付着する可能性があるので、保管にも注意しましょう。
また、箔押しには通常「型」を作成しなくてはならないので、小ロットではなかなか使用できないこともあります。
キンコーズの「レイヤー箔」は型が不要なので小ロットで印刷ができ、繊細なカラーや細かい線の表現も可能です。1枚から試せるので、箔押しに興味があるけどいきなりたくさん刷るのは…という方におすすめです。
箔押し加工におすすめな印刷物
先述のようにさまざまなシーンで使用されている箔押し加工ですが、どういった印刷物に向いているのかここでいくつかご紹介します。
名刺
職種にもよりますが、名刺は日々多数受け取るもの。
無数の名刺の中に、効果的に箔押し加工が施されたものがあればかなり目を引きます。先述の通り高級感が段違いなので、使用する紙にもこだわり、あえてシンプルに使用するのがおすすめです。
通常の印刷ではなかなか使えないような色の濃い特殊紙に、金・銀箔のみの印刷などを組み合わせるとシンプルかつエレガントな名刺になります。
さらにこだわり派の方におすすめなのが、天金加工と呼ばれるもの。
通常箔押しは紙の表面に施す加工ですが、天金加工は紙の側面に箔を押すものを指します。当然ですが、天金加工をする場合は厚手の紙を選ぶのがおすすめです。名刺を積んだときにサイドから見ても目立つので、デザイン系のお仕事であれば、こんなところまでこだわっているというのはかなりのアピールになるのではないでしょうか。
ただ、名前や所属、連絡先といった文字を箔押し加工にする場合、レインボーやホログラムにすると肝心の情報が見づらい可能性がありますので、デザイン性と実用性の兼ね合いにも配慮が必要です。
ポストカード
比較的安価に作れるようになったポストカードですが、箔押しまでしてあるととても印象的です。
ちょっとしたプレゼントやノベルティとしても使えます。箔は、元のイラストや写真を生かして部分的に使用するのがおすすめです。
結婚式の招待状や返信はがきにコットン系の紙と金箔押しで柄を入れたりすると、出席者もいつまでもとっておきたくなるものに仕上がります。素敵な記念日の演出にも最適です。
年賀状
年賀状も多数受け取るものですから、ただ印刷するだけでは埋もれてしまいますよね。
今はPCやアプリでテンプレートが豊富に用意されていて、誰でも同じようなクオリティの年賀状が簡単にできてしまいます。
だからこそ、箔押し加工をすることでオリジナリティをアピールし、差をつけることが可能です。
はがきはむき出しの状態で配達されるものなのでなるべく剥がれない工夫をしましょう。
表彰状
表彰されるというのはいくつになってもうれしいもの。
だからこそ、適当なテンプレートの印刷ではなくいつまでも大切にしてもらえる、心に残るものにしたいですよね。テンプレートをフルカラー印刷しただけの表彰状が増えてきた今だからこそ、箔押し加工がされていると表彰される側もうれしいものです。
フォトブックなどの冊子
最近はスマートフォンで撮影した写真から安価にフォトブックを作れるサービスが豊富ですよね。ちょっとした旅行や記念日の思い出に作成したことがある方も多いのではないでしょうか。
せっかく作るのですから、箔押し加工でこだわりを表現したいところ。
タイトルを箔にするほか、名刺の項目でもご紹介した天金加工もおすすめです。名刺と違って本の形状で小口に面積がある分、閉じた状態の箔がとても目立って思い出深い一冊になります。
箔押し印刷用のデータ作成時・入稿時の注意点
箔押し加工をする部分のデータは一般的にK(スミ)一色で作成し、通常のインクで印刷するレイヤーと別のレイヤーで作る必要があります。最後にレイヤーを統合してしまわないよう注意しましょう。
また、アンチエイリアスはオフにして作成します。
アンチエイリアスがかかった状態だと、細部がボケてしまう可能性がありますので、特に細かな印刷の場合は注意が必要です。
CMYKやアンチエイリアスオフに対応していないソフトを使用している場合は、リッチブラックなど黒に近い色でベタにしておけば印刷所で変換してくれることもあるので、事前に入稿する印刷所に確認をとることをおすすめします。
元の絵柄に合わせて部分的に使用する場合は、多少のズレも考慮してデータを作成しなくてはなりません。ズレても大きな影響がないか確認しながらデータを作成してください。
Illustratorを使用している場合は必ず文字もアウトライン化しましょう。
おわりに
箔押し加工についてご紹介しましたが、いかがでしたか?
オプション料金がかかる印刷はハードルが高く、興味はあってもなかなか手を出せないという方も多いと思いますが、ご紹介したレイヤー箔など1枚から印刷できるサービスも出ていますので、ぜひオリジナルの箔押し印刷に挑戦してみてください。
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レイヤー箔でより魅力的な表現が可能に。こだわりのデザインで名刺やカードなど作ってみてはいかがでしょうか。
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