ホーム お役立ちコラム A列やB列、四六判に菊判、ハトロン判など、紙のサイズの由来や概要
公開日:2017.06.08
A列やB列、四六判に菊判、ハトロン判など、
紙のサイズの由来や概要
普段、A4サイズやB5サイズの紙を使用している方も多いと思いますが、紙のサイズは他にも細かく分かれていることをご存じでしょうか?
日本の紙の原紙寸法は、JIS(日本工業規格)によって「A列本判」「B列本判」「四六判」「菊判」「ハトロン判」の5種類に定められています。それぞれの紙のサイズには、どのような特徴があるのでしょうか。
今回は、紙のサイズの由来や概要についてご紹介します。
A列・B列
現在、日本国内ではA4やA3、B5サイズが紙のサイズの主流となっています。しかし、なぜA列とB列とに分かれているのでしょうか。以下では、A列とB列の違いについてご説明します。
【A列】
A列は、日本の規格ではなくドイツの工業規格が元になっているサイズです。ドイツの物理学者であるオズワルドが考案した規格で、日本では1929年に取り入れられました。現在では、国際規格として広く普及しています。
原紙の標準寸法となるA列本判のサイズは625mm×880mmです。
A列の中で最も大きいサイズを「A0(841mm×1,189mm)」とし、それを長辺で半分にしたサイズを「A1(594mm×841mm)」、さらにそれを半分にしたサイズを「A2(420mm×594mm)」というように、数字が1つ大きくなるにつれて紙のサイズは半分になります。
【B列】
一方B列は、日本独自の規格です。
B列は、江戸時代に公用紙として使用されていた「美濃和紙」の判型である美濃判に由来します。江戸時代の御三家の1つである尾張藩が美濃地方で作らせた美濃和紙は、障子紙の版形としても使用され、日本標準規格として定着しました。
原紙の標準寸法となるB列本判のサイズは765mm×1,085mmです。
B列の中で最も大きいサイズを「B0(1,030mm×1,456mm)」、それを長辺で半分にしたサイズを「B1(728mm×1,030mm)」、さらにそれを半分にしたサイズを「B2(515mm×728mm)」としています。
A列同様に、数字が1つ大きくなるにつれて紙のサイズは半分になります。
菊判
菊判(原紙サイズ:636mm×939mm)は新聞用紙に使用する目的で、日本がアメリカから輸入した紙のサイズです。当初は新聞用紙のみに使用するつもりでしたが、後に他の出版物にも使用されるようになりました。
「菊判」という名前の由来は、輸入紙の商標にダリアの花が使用されており、菊の花に似ていたことによるといわれています。さらに、菊は皇室の紋章であることや、「新聞」の文字の中に「聞(きく)」という漢字が入っていたことなども理由とされているようです。
菊判は単行本によく使用されるB6やA5などのサイズより一回り大きいため、書店で目につきやすいという理由から、現在でも書籍などに菊判が利用されることが多々あります。
四六判
明治時代にイギリスから輸入された四六判(原紙サイズ:788mm×1,091mm)は、イギリスの紙の規格である「クラウン判」が元になっています。
美濃判の約8倍もの大きさがあり、出版物によく使用される「4寸×6寸」サイズが取りやすかったため四六判と呼ばれるようになりました。四六判とB6サイズの書籍は、出版物全体の約30%をも占めています。
ハトロン判
ハトロン判(原紙サイズ:900mm×1,200mm)の「ハトロン」という言葉は、ドイツ語で「薬莢(やっきょう)を包む紙」という意味を持ちます。
日本では、第2次世界大戦頃まで作られていた「ハトロン紙」という包装紙の1種が909mm×1,212mmのサイズであったため、現在の原紙サイズをハトロン判と呼ぶようになったといわれています。
おわりに
今回ご紹介したように、紙のサイズは細かく分けられています。サイズによって特徴がそれぞれ異なるため、使用目的に合わせて紙のサイズを選ぶことをおすすめします。
紙のサイズの種類を覚えておけば、印刷や印刷物のデザインなどのシーンで役立てることができるでしょう。
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