ホーム ユーザー事例 ユーザー事例シーメンスヘルスケア株式会社/シーメンスヘルスケア・ダイアグノスティクス株式会社
ユーザー事例
シーメンスヘルスケア株式会社/シーメンスヘルスケア・ダイアグノスティクス株式会社
販促資材のオンデマンド印刷で、廃棄物や在庫を大幅削減
サステナブルな事業運営にキンコーズチームが貢献
CASE STUDY:29
導入商品: 販促物管理クラウドシステム「オンデマンドMPM」
業種・業態: ヘルスケア
ドイツに本拠を置き、CTやMRIといった医療用画像診断機器をはじめ、血液などを用いた検体検査用の機器と検査試薬でヘルスケア業界をリードし続けるSiemens Healthineers(シーメンスヘルシニアーズ)。
その日本法人が、主に画像診断機器を扱う「シーメンスヘルスケア株式会社」と検体検査の装置や検査試薬を扱う「シーメンスヘルスケア・ダイアグノスティクス株式会社」です。
社員の名刺印刷をきっかけにキンコーズのオンデマンドMPMを導入。その後、仕様書や製品カタログ等の販促資材でもオンデマンド化を実現するなど、そのメリットや効果についてお聞きしました。
[ 課題 ] 紙の販促資材の運用における在庫管理コストと廃棄物処理のための環境負荷
[ ご提案 ] オンデマンドMPMを活用した資材のオンデマンド印刷
[ 効 果 ] 在庫を持たないことで、コスト削減や環境負荷の低減を実現
デジタル化できない販促資材の「オンデマンド印刷」という選択
少子高齢化の進行などによって、着実に成長を続けるヘルスケア業界。
日本においても業界をリードするCTやMRIをはじめ、診断機器や検体検査装置、試薬などが多くの製品が取り扱われており、それらのパンフレットは営業活動に欠かせないツールとなっている。
シーメンスヘルスケア・ダイアグノスティクスでは、これまで膨大な量の販促資材を倉庫で一括管理してきたが、倉庫や在庫の管理、製品仕様が変わる度の改定作業やそれに伴う大量の廃棄など、課題も少なくない。
「当社はグローバル全体で、事業活動に伴う環境負荷の低減を非常に重視しています。
パンフレットなどの営業ツールも、本当はデジタル化できれば良いのですが、多忙な医療従事者の方々が短時間で情報を得られ保存性の高い紙媒体が好まれる傾向があり、紙のパンフレットは廃止できないのが現状です。
一方で、資材の改定に伴う不要な在庫の廃棄が、環境面でもコスト面でも負担になっていたことは明らかでしたので、オンデマンド印刷に切り替えて在庫を持たずに、必要な時に印刷するのが良いのではないかと、販促資材の印刷に対する基本的な姿勢の見直しを検討し始めました。」(購買本部の風間さん)
こうして、キンコーズのオンデマンドMPMを活用した販促資材のオンデマンド化が動き出した。
コロナ禍をきっかけにオンデマンドMPMが始動!
今回のオンデマンド化の実現には、紆余曲折があった。
2018年、キンコーズの大橋さんは、これまでもポスターやカレンダーの印刷で10年来の取引があったシーメンスヘルスケアにオンデマンドMPMの提案を持ち掛けた。
「当時は、医療系の資材管理に相性の良いクラウドサービスとしてお話をさせていただいたのですが、導入コストやPDF化の業務負担などの課題が残り実現しませんでした」と振り返るよう、当時は導入のメリットとコストのバランスが見合わず、導入には至らなかった。
しかしそれから2年後、購買本部の風間さんの耳に再びこのオンデマンドMPMの情報が届いたことで改めて本サービスが注目されることとなる。
大きな後押しとなったのが、新型コロナウイルス感染症の流行だった。
「販促資材でコスト削減を図ることができないかを考えていた時に、コミュニケーション部で資材のブランドデザインを担当する下迫からオンデマンドMPMの話を聞いて興味を持ちました。
コロナ禍で、原則として在宅勤務の指針が打ち出されたのですが、当時、名刺の発注はオンラインでできても自宅配送ができない、名刺受け取りのための出社は非効率である、など、これまでの印刷物の管理・配布に限界が見えてきました。
オンデマンド印刷という考え方が、もしかしたら販促資材のコスト削減につながるかもしれない、と、まずは名刺印刷から導入を決めました」
オンデマンドMPMのメリットであるIDフリーを生かして全社員のIDを登録。
「オンデマンドMPMには、誰でも簡単に使用できる操作のシンプルさだけでなく、お客様の要望に合わせて勘定科目の項目なども追加が可能です」(キンコーズ システム担当 吉川さん)
こうした機能が評価され、シーメンスヘルスケア向けにカスタマイズしたシステムが2021年に完成。運用がスタートした。
変更頻度の高い印刷物の廃棄ロスや在庫管理の課題を改善
名刺によるシステムの運用が実現すると、次に検体検査機器と検査試薬の販促資材からオンデマンド化が動き始めた。
以前は、すべての販促資材は一旦倉庫に納品され、営業が必要なモノを各自で取り寄せる形で運用を行っていた。
販促資材の企画・管理を担う福島さんは
「オンデマンド化は2段階あって、まずはカタログではなく仕様書や測定項目一覧から始めました。
これらの資材は変更が頻繁に発生し、その都度改定や刷り直しも多いためオンデマンド印刷は適していると思いました。」
と大きな期待を感じたという。
同じく資材管理を担当する佐藤さんも
「毎回、前年度実績を参考に印刷部数を決めていたのですが、予測以上の配布数となり在庫切れになることも度々あって管理が難しかったです。」
と変更頻度の高い医療系資材の管理の難しさを語る。
そうした課題解消を目指し、販促資材のオンデマンド化への移行が実現することとなる。
サステナブル施策にも貢献する、エシカルなオンデマンド印刷
移行にあたっては、大量の販促資材が改めて見直されることになった。
福島さんは「この機会に、長期間取り寄せ実績のないものはデータだけを残して印刷数を絞るなど、いい意味で断捨離ができました。また、現在のデザインガイドラインに沿っていない古い制作物も浮き彫りとなり整理ができました」と、ブランド管理の面でも気づきが生まれた。
これまでの販促資材データの見直しを経て、2023年に約150種のカタログがシステムに追加され、オンデマンド化による運用が始まった。
キンコーズの営業担当・小塚さんは
「発注数も、販促資材が名刺を上回りつつあるほど利用頻度が高まっています。大量の発注にも問題なく対応できるよう、受注から印刷までの工程を自動化するなど、常にサービスを改善しています」
と語り、印刷フローや受注体制の改善にも取り組んで一丸となって運用をサポートしている。
オンデマンド化による効果として風間さんは
「コストの面でかなり無駄を省くことができただけでなく、余分な廃棄物を大幅に削減し、環境負荷低減に繋がった、と実感しています。
Siemens Healthineersはグローバル規模でサステナビリティ・SDGsに注力しているグループです。2030年までにカーボンニュートラルの実現に取り組み、循環経済、サステナブルで健全な環境作りに貢献しています。
世界各地の工場の廃水管理やプラスチックごみの削減にも力を入れているだけでなく、環境に配慮した製品開発もその一環であり、例えば、再使用可能な部品を使用した製品シリーズなども導入し始めており、資源の再利用を推進することでCO2や廃棄物の削減など、環境負荷低減への貢献を目指しています。
このようにグループとしてサステナブルな事業運営に力を入れている中で、在庫や廃棄物の削減、配送の効率化によるCO2削減にも貢献できたことは良かったですね。」
とエシカルな取り組みを評価。
シーメンスヘルスケアおよびシーメンスヘルスケア・ダイアグノスティクスは、今後さらに画像診断機器の販促資材もオンデマンド化への移行を検討している。ブランドデザインを管理する下迫さんは
「高額な画像診断装置は、特に高精細な臨床画像の再現性が重要です。オンデマンド印刷のさらなるクオリティアップに期待するとともに、よりユーザーの使いやすさを追求してもらえればうれしいですね。」
と新たなサービスへの期待を語っています。
フルオンデマンド化への次のステップに向けて、お客様にとってのPARTNERSを目指し、キンコーズチームは全力で応えていく。
シーメンスヘルスケア株式会社
シーメンスヘルスケア・ダイアグノスティクス株式会社
所在地 東京都品川区大崎1丁目11番1号 ゲートシティ大崎ウエストタワー
事業内容
[シーメンスヘルスケア]
医療機器の輸入販売、修理、保守、リース等
◎画像診断装置:MRI、CT、分子イメージング(PET/SPECT)、ヘルスケアIT機器など
◎治療装置:血管撮影装置、放射線治療装置、手術室関連装置)、超音波装置
[シーメンスヘルスケア・ダイアグノスティクス]
診断または測定用品、医療用具、医薬品及び工業薬品ならびにその関連製品の開発、製造、輸入販売および輸出ならびに医療機器の修理
◎生化学・免疫学検査、総合血液学検査、血液ガス分析、尿自動分析、糖尿病検査、新生児スクリーニング検査、環境検査、等の装置および試薬
(左から)
シーメンスヘルスケア株式会社 コミュニケーション部 クリエイティブサービス担当/下迫 悟さん
インハウスデザイナーとして販促資材の制作を担当。外部制作物に関しても本社のデザインガイドラインに基づいたブランディングを管理。
シーメンスヘルスケア・ダイアグノスティクス株式会社 LS事業本部 LS事業部 アッセイグループ/福島 英晃さん
各種製品のプロダクトマネージャーとして、販促資材の企画、制作やサプライチェーンの管理、改善などを担当。
シーメンスヘルスケア株式会社 購買本部 カントリー購買部/風間 優香さん
コモディティマネージャーとして両社の間接購買業務を担当。販促資材に関連するマーケティング、コミュニケーションのほか、IT、トラベル、オフィス用品の調達を担う。
シーメンスヘルスケア・ダイアグノスティクス株式会社 SCM本部 フィールドサポートグループ/佐藤 直美さん
マーケティングのサポート業務として販促資材の管理や制作サポートを担当。
- オンデマンドMPMのサービス資料を無料ダウンロードできます
-
お客様のデジタル化や業務効率化の課題を解決するオンデマンドMPM
関連情報
関連する事例・実績
関連する商品・サービス
お気軽にお問い合わせ・
ご相談ください!