ホーム お役立ちコラム 【保存版】展示会パネルを長持ちさせるには?キズ・劣化を防ぐ加工方法と素材選び
公開日:2025.06.10
【保存版】展示会パネルを長持ちさせるには?キズ・劣化を防ぐ加工方法と素材選び

展示会で使用するパネルは、繰り返しの持ち運びや設置によって、キズや劣化が起こりやすいものです。パネルの美しさを長く保つためには、適切な加工方法を選ぶ必要があります。
本記事では、展示会パネルのキズや劣化防止に効果的な加工方法や素材選びのポイントをご紹介します。また、よくある質問も解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
展示会パネルの制作方法
展示会パネルの制作方法はおもにに「マウント(貼り付ける加工)」と「UVダイレクト印刷」の2種類の方法があります。それぞれの特徴とポイントを解説します。
①マウント(貼り合わせによる加工)
マウントとは、印刷した紙をパネル素材に貼り付ける制作方法です。
スチレンボードやゲーターフォームといったパネル素材では、あらかじめ糊が付いた「糊付きタイプ」が流通していて、貼り付けることができます。一方、同じ展示用パネルでもアルミ複合板には糊付きタイプがないため、粘着剤付きの印刷シートを使って対応します。
どちらの素材でも、貼り込み作業中に印刷面を保護するため、ラミネート加工を施すこともあります。
②UVダイレクト印刷(パネル本体へ直接印字)
UVダイレクト印刷とは、パネルの表面に直接UVインクを印刷し、LEDで瞬時に硬化させて定着させる方法です。
マウントのような貼り込み作業が不要なため、作業効率が高く、納期やコストの削減につながります。ただし、UVダイレクト印刷ではラミネート加工は推奨されていません。
展示会パネルに使用される主な素材は3つ
展示会パネルの制作に使用される主な素材、3つについて紹介します。それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
①スチレンボード

スチレンボードは、展示用の印刷パネルとして広く使われている素材で、軽量かつ加工しやすい特性を持ちます。ポリスチレンを高密度に成形した板材は、発泡スチロールをよりきめ細かくしたような構造です。
このため、カッターで手軽に切断でき、POPやディスプレイ什器などにも重宝されています。また、名称としては「スチレン」や「ハレパネ」などが業界内で一般的ですが、湿気による反りや物理的な衝撃に弱いため、設置環境には配慮が必要です。
>1枚から、最短1時間仕上げ可能。今すぐパネル印刷するならこちら
②ゲーターフォーム

ゲーターフォームは、ポリスチレンを基材としながらも表面にラクセルと呼ばれる特殊なコーティングを施した高機能パネルです。スチレンボードと比べて耐久性や形状保持力に優れており、長期間設置する展示や繰り返し使用するパネルに適しています。
さらに、反りにくく、見た目の美しさを長く保てる点も特徴です。しかし、硬さがあるため手作業での裁断は難しく、加工には専用の工具が必要となります。
③アルミ複合板

アルミ複合板は、発泡ポリエチレンを芯材にし、その両面をアルミニウムで挟んだ構造を持つパネルです。耐候性や剛性に優れており、軽量ながら屋外使用にも耐えうるため、展示用途に限らず看板や装飾用の素材としても多用されています。
また、加工の際は、スチレンボードのような手軽なカットが難しい点に留意が必要です。印刷方法は、糊付きシートの貼付やUVダイレクト印刷が一般的です。
素材選びとキズ防止のポイント
パネル素材の選定では、使用環境と使用期間が大きな判断基準となるため、目的に応じた使い分けが大切です。素材選びに参考としたい情報のまとめ、キズ防止のコツをお伝えします。
目的別おすすめの素材まとめ
スチレンボード | 屋内使用。コストを抑えたい場合におすすめ。写真やイラストの展示に最適。 |
ゲーターフォーム | 屋内使用。長期使用を重視する方におすすめ。反りにくく大型ディスプレイにも向いている。 |
アルミ複合板 | 屋外使用に対応。耐久性と耐候性に優れている。看板などに多用され長期掲示に最適。 |
キズを防止するためのコツ
パネルの表面を美しく保つには、日常の取り扱いに細心の注意を払うことが大前提です。以下3つに要点を絞ってまとめました。
設置場所の工夫 | 角や縁は衝撃に弱く、落としたりぶつけたりすると簡単に損傷してしまいます。 壁に設置する際はフレームや金具をしっかり固定する、人通りが多い場所で設置する際はコーナーガードやフレームを取り付けるなど、対策を取りましょう。 |
持ち運び時の保護 | 専用の搬送ケースや緩衝材を活用し、衝撃や圧力によるキズを防ぎましょう。 |
メンテナンス | 表面にラミネート加工や保護フィルムを施すことで、キズや汚れ、摩耗から守ることができます。 使用後は柔らかい布で優しく拭き取り、定期的なメンテナンスを心がけると美しい状態を長く保てます。 |
展示会パネルのキズや劣化防止に効果的な加工方法は4つ
次に、展示会パネルのキズや劣化防止に効果的な加工方法について紹介します。
- ラミネート加工
- UVカット加工
- 防水加工
- UVコーティング
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
①ラミネート加工

ラミネート加工は、展示会場や店頭では多くの人の目や手に触れる機会があるため、摩擦やよごれによる劣化を防ぐ目的で活用されます。
この加工を施せば、印刷面の色褪せやにじみを防ぎ、美観を長期間保持できます。また、防水効果も得られるため、湿度の高い場所や水回りの近くでも安心して使用可能です。
こうした理由から、長期展示や再利用を見込むパネルにはラミネートが重宝されています。
②UVカット加工

UVカット加工は、印刷物の耐久性を高めるために有効な処理で、紫外線の影響による色あせや素材の劣化を軽減します。
屋外で長期間使用される看板やイベント用パネルなどは、日光に直接さらされるため、UVカット加工による保護が必要です。
この処理を施すと、印刷されたデザインの発色が保たれ、見た目の美しさを長く維持できます。
このため、鮮やかな色合いを求められる広告物には、欠かせない加工方法の1つです。
③防水加工

防水加工は、展示パネルを湿気や水分によるダメージから守るために施される処理です。
専用のフィルムやコーティングを印刷面に加えれば、雨や結露による滲みや色あせを防ぎ、視認性と耐久性を向上させます。
屋外イベントや看板など、天候の影響を受けやすい場面では重宝される加工で、長期の使用にも適しています。
防水性を確保すれば、パネルの品質保持ができ、安心して屋外設置が行える点がメリットです。
④UVコーティング
UVコーティングは、印刷面に透明な樹脂を塗布して、紫外線で硬化させる加工技術です。この処理により、太陽光に含まれる紫外線から印刷面を守り、色あせや劣化を抑える効果が得られます。また、コーティングにより表面に光沢が加わるため、仕上がりがより鮮明で美しく見える点も魅力です。屋外での掲示や、直射日光が当たる場所での使用に適しており、長期間にわたり鮮やかな印刷を保ちたい場合に最適な選択です。
- パネルを早く、綺麗に、1枚から作りたいならキンコーズ
-
キンコーズでのパネル印刷は、高品質・短納期・1枚から注文可能で、急ぎの展示会やプレゼンにも最適。
豊富なサイズや加工オプションに対応し、耐久性も抜群。
店舗での即日受け取りができて安心です。
高品質なパネル制作は、ぜひキンコーズにご相談ください。
展示会パネルのキズ防止策でよくある3つの質問
最後に、展示会 パネル キズ防止でよくある質問について紹介します。
質問① 展示会パネルのおすすめの保管方法は?
パネル印刷を長く美しい状態で保つには、以下のような保管方法の工夫が必要です。
- 印刷面の傷や汚れを防ぐためにクラフト紙で包み、段ボールなどで挟んだうえで気泡緩衝材やラップで覆う
- 直射日光や高温多湿を避け、気温・湿度が一定の環境で、パネルは立てずに平らに置く
- パネルと同じサイズの板を重しに使い反りを防止する
質問② 展示会パネルのサイズの種類は?
展示パネルは、一般的に使用されるのはA版とB版で、A版は国際的な標準規格、B版は日本独自のJIS規格です。詳細の展示会パネルのサイズの種類は、以下のとおりです。
サイズ | 寸法(mm) | 使用例 |
A0 | 841×1,189 | ・A版のなかでも最も大きなサイズ ・海外の展示会ブースやイベントでもよく使用される ・写真や画像も取り入れた製品の説明や解説、広告などが適している |
A1 | 594×841 | ・展示パネルの中でも最も人気のあるサイズ ・大きすぎないため屋内で使用しても圧迫感が少ないが、適度な情報量が入る使いやすいサイズ ・専用のフレームやスタンドも多く、汎用性も高くなる |
A2 | 420×594 | ・規格サイズの中で一番小さなサイズ ・圧迫感が少ないため、小さめの店舗や展示ブースで使用する場合に適している |
B0 | 1,030×14,56 | ・規格サイズの中で一番大きなサイズ ・遠目でも見やすい展示パネルのため、駅構内の広告や店舗の背景などに適している |
B1 | 728×1,030 | ・縦型のパネルやポスター類で一般的なサイズ ・広告やキャンペーン、開設などに適している ・フレームやスタンドを使用して、自立した展示パネルとして使用される場合もある |
B2 | 515×728 | ・小さめのポスターに使用されるサイズ ・展示パネルとしては屋内利用によく使用される ・近場で見るには使いやすいサイズだが、当目で見るには文字や写真などバランスに注意が必要 |

質問③ 展示会パネルの作成業者を選ぶポイントは?
展示パネルを依頼する際は、価格だけでなく信頼性や保証内容を重視して業者を選びましょう。万が一、色やサイズのミス、配送時の破損などが発生した場合に、迅速な対応や再制作を行ってくれる体制が整っていれば安心です。
さらに、数ヶ月から1年程度の保証がついていれば、反りや色あせ、ラミネートの剥がれといった後発的なトラブルにも対応でき、長期使用にも適しています。トラブル時の対応力は、業者の品質を見極める大切なポイントです。
まとめ
本記事では、展示会パネルのキズや劣化防止に効果的な加工方法や素材選びのポイントをご紹介しました。展示会パネルは、印象的なビジュアルや情報を伝える大切なアイテムです。制作方法には、マウントやUVダイレクト印刷があり、用途や設置環境に応じた使い分けが不可欠です。
また、素材としては、軽量で扱いやすいスチレンボードや、高耐久なゲーターフォーム、丈夫なアルミ複合板が一般的です。キズや劣化を防ぐには素材選びが重要であり、屋外での設置には、耐久性と耐候性に優れたアルミ複合板が適しています。
一方、屋内用ではコストを抑えたい場合はスチレンボード、反りの少なさや長期使用を重視するならゲーターフォームがおすすめです。
さらに、キズや劣化を防ぐには、ラミネートやUVカットなどの加工方法や、運搬時の工夫も長持ちの秘訣になります。用途や環境に応じた選択が、品質を長期的に維持するためのポイントです。
関連情報
関連するお役立ちコラム
関連する商品・サービス
お気軽にお問い合わせ・
ご相談ください!