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ホーム お役立ちコラム 同人誌印刷でおなじみのPP加工とは?グロスPP&マットPPについて

公開日:2017.09.13

同人誌印刷でおなじみのPP加工とは?
グロスPP&マットPPについて

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同人誌印刷でおなじみのPP加工

同人誌を発行している方なら「PP加工」または「PP貼り」という印刷加工方法を見聞きしたことがあるはずです。しかし、いわゆる買い専の方(同人活動はせず、買うのみの人)や、これから同人誌を作ろうと思っている方にとっては、いまいちなじみのない言葉かもしれません。そこで今回は、「PP加工について知りたい」という方向けに、PP加工について、そしてその種類や特徴、実際に加工する場合の注意点などをご紹介します。

PP加工とは?

PP加工とは「ポリプロピレン加工」を略した呼び名で、印刷用紙の表面をコーティングするラミネート加工の1種です。主に冊子の表紙やカバーなどに用いられ、摩擦などによる印刷面の傷や色移りを防ぎます。その他にも、光沢による冊子そのものの美観アップが期待できます。同人誌の場合、表紙に濃色などを多用するとインク剥がれが起こりやすくなるため、印刷面保護の目的でPP加工を用いるケースが多いようです。

実際の加工は、加工元の用紙に絵柄を印刷後、接着剤を塗った上からPPフィルムを熱によって圧着させる方法で行われます。また、PP加工は、圧着するPPフィルムの種類によってさまざまな種類が存在しています。ホログラムPPなどの特殊なPPフィルムもありますが、多くの印刷会社で広く扱われているのは「グロスPP」「マットPP」の2種類です。

グロスPP加工について

グロスPP加工

グロスPPの「グロス」は「つや」という意味です。つまり、「グロスPP=表面につやのあるPP加工」と解釈できます。印刷会社によって名称が異なることがあり、グロスPPの他、PP、クリアPP、つやPPと呼ばれることもあります。加工には「PPフィルム」と呼ばれる素材(クリアPPフィルムと呼ばれることもあります)が用いられ、高光沢の仕上がりになります。

グロスPP加工は、高彩度色を使用した表紙イラストが印刷された同人誌など、色彩をより鮮やかに見せたい場合に適した加工方法です。ただし、グロスPP加工された表紙はよく目立つと同時にカジュアルなイメージも強調されます。シリアスなストーリーやクラシックなデザインの表紙よりも、ギャグテイストの強いストーリーやポップなデザインの表紙におすすめです。

マットPP加工について

マットPP加工

マットPPの「マット」は「つや消し(光沢のない)」という意味です。つまり、「マットPP=つやを抑えたPP加工」と解釈できます。マットPPの加工には「マットPPフィルム」が用いられます。表面の光の反射が抑えられるため、光沢が少なく落ち着いた仕上がりとなります。

マットPP加工は、シックな雰囲気や高級感を演出したい場合に適した加工方法です。シンプルな表紙に品格をプラスしたい場合や、スタイリッシュなイメージを強調したい場合などに用いると効果的ではないでしょうか。

PP加工を用いる際の注意点

同人誌でPP加工を検討する際には、以下の点に気を付けてプランを立てましょう。

1.マットPP加工の方が費用が掛かる

印刷会社によっても扱いはさまざまですが、グロスPPとマットPPを比較すると、マットPP加工はより費用が掛かります。マットPPフィルムの方が高単価であることがその理由です。表紙のデザインや想定を考える際は、グロスPPとマットPPの両方のパターンで見積もりを出して検討してみると良いでしょう。

2.PP加工による色濃度の変化

PP加工を圧着すると、印刷した絵柄の色濃度が濃く見えるようになります。特に「赤色(マゼンタ)」系を濃く見せる傾向があるといわれているため、表紙イラストが当初のイメージと大きく変わってしまうことも考えられます。

3.マットPPは表面の傷に注意

マットPPフィルムは高級感がある反面、傷が付きやすいというデメリットがあります。同人誌の運搬や陳列時には十分気を付けましょう。

おわりに

今回は、同人誌印刷でよく用いられる「PP加工」についてご紹介しました。グロスPPとマットPP、2種のいずれを選択するかによって、視覚的なイメージが大きく変化する場合があります。
求めるテイストや質感、自分の絵柄や作風に合ったPP加工を選んで、納得のいく装丁の同人誌を完成させてください。

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