ホーム お役立ちコラム 白黒(モノクロ)、一色刷り、二色刷りのデザインをおしゃれに見せるコツ
公開日:2017.06.13
白黒(モノクロ)、一色刷り、二色刷りの
デザインをおしゃれに見せるコツ
印刷の色はモノクロとフルカラー以外に2色、3色などに分類されます。カラーインクはシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4色(CMYK)で、一色刷りはこの中から1色、二色刷りは2色を選んで印刷します。一色刷りの中でも黒1色で印刷する場合はモノクロと呼ばれます。
印刷はインク1色につき1つの版が必要になるため、色を減らすと料金が安くなります。印刷色が少ないため、「安っぽく見えないだろうか」と心配する方もいるかもしれません。しかし、モノクロや一色刷り、二色刷りは、デザイン次第で十分におしゃれに見せることができます。
そこで今回は、モノクロ、一色刷り、二色刷りそれぞれに分けて、デザインをおしゃれに見せるコツをご紹介します。
モノクロ印刷をおしゃれに見せる「グランジ加工」
モノクロ印刷は白と黒だけで表現するため、単調に思われがちです。しかし、文字や背景にグランジ加工を施すだけで、一気におしゃれな雰囲気を演出できます。
グランジとは「かすれ」という意味で、はんこで押したようなデザインになるという特徴があります。
[Illustratorでグランジ加工をする方法]
1.加工したいイラストや文字を配置
2.オブジェクトの透明パネルの中から「不透明マスク」を選択
3.クリップにチェックが入ることを確認して透明パネルのマスクをクリック
4.ブラシでオブジェクトの上をなぞる
このときのブラシは、チョークや筆などさまざまな種類から選ぶことができ、それぞれ仕上がりの雰囲気が異なります。慣れないうちは、線の幅が広いブラシの方が使いやすいでしょう。
5.ある程度白いブラシで描き重ねる
こうすることで、全体的にかすれた表現になります。はねなどの効果を利用すると、さらにリアルな表現をすることができます。
グランジは非常に表現方法が豊富で、ペンキで版を押したような大胆な表現やレトロなロゴを作ることができます。さらに、キズをつけたような表現や経年劣化したようなシワを入れたりすることで、ビンテージ感を表現することもできるでしょう。
一色刷りはテクスチャで工夫!彩度や明度で表現の幅を広げる
テーマカラーを1色に決めてデザインしていく場合の基本は、テクスチャを工夫して雰囲気を変えていくことです。
例えば、テーマカラーを配した部分ごとに木目、紙、布などテクスチャをプラスすることで全体の質感がアップします。また、背景などのベタ塗り部分にグラデーションを使用すると奥行きを表現することができ、パターンを使用すると少し明度や彩度に変化を出すことができます。
同じカラーでも、明るさ・鮮やかさを変えることで奥行きや質感の変化を表現することが可能です。
二色刷りは紙色の工夫を!フルカラーのような目を引くデザインに
二色刷り印刷は、色や紙に工夫をすることでパッと目を引くデザインにすることができます。例えば、全体的に白黒のモノトーンに一部分だけ赤や青で色をつけると、その部分が強調されます。最も強調したい部分に色を乗せることで、遠くからでも人目を集めることができます。
また、二色刷りでも紙色を工夫すれば、フルカラーのような表現をすることもできます。例えば、黄色の紙を選んでマゼンタとシアンを配色します。黄色とシアンが重なると緑色、黄色とマゼンタで赤、そして3色全てが重なると茶色になります。
選ぶ紙の色や紙質によって微妙な仕上がりの差はありますが、明るい雰囲気に仕上げたいときは試してみてはいかがでしょうか。
多色刷りはフルカラー印刷よりも表現が難しいといわれています。その分、自分のセンスで上手く表現することができれば、フルカラーよりも個性的で目を引くデザインに仕上げることができるでしょう。
おわりに
モノクロや一色刷り、二色刷りはデザイン次第でフルカラーよりも表現の幅を広げることができます。グランジ加工でビンテージ風のかすれた質感を表現し、パターンやテクスチャを追加して奥行きや質感を変えることができます。印刷する紙の色を工夫すれば、フルカラー印刷のような表現をすることも可能です。
今回ご紹介した方法はほんの一例に過ぎません。さまざまな印刷物からヒントを得て、ぜひモノクロ、一色刷り、二色刷りのデザインにチャレンジしてみてください。
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