2017.10.02オンデマンド印刷

色の使い方に注意。色のバリアフリー、カラーユニバーサルデザインとは

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色のバリアフリー

印刷物の見栄えや見やすさのために「色味」を重視した原稿データを作っても、色の使い方次第で、見る方によっては確かな情報として受け取ってもらえないことがあります。「誰に対しても見やすく、分かりやすい」印刷物を作るためには、色の見分け方に特に注意を払わなければなりません。

今回は、どのような方にも情報を正しく伝達するため、印刷時に配慮が望ましいとされる「カラーユニバーサルデザイン」の活用についてご紹介します。

「カラーユニバーサルデザイン」ってどんなもの?

カラーユニバーサルデザイン人間が、見たものの色を脳で認識するときの感じ方(色覚)には、厳密に言うと個人差があるといわれています。そのため、一般的に同じ色に見えているものが、色覚の差で人によっては同じと感じられないケースも少なからず存在します。

人の色覚には大別して5パターンがあるとされており、それぞれ色の感じ方に差があります。特に、一般的に感じられる色味とまったく異なる色の感じ方をする「色覚障がい」を持つ方は、男女合わせて約100人に1人の割合で存在するといわれています。

したがって、不特定多数の人に対し、視覚で伝える情報を必ず含む印刷物には、個人が持つ色覚の違いに影響なく、情報を正しく平等に伝えるための配慮が必要となるのです。

個人の色覚によって、伝える情報の認識に差異を与えないため、印刷物や掲示物などにあらかじめ人間の色覚の多様性が考慮された配色を行うことを、「カラーユニバーサルデザイン(CUD)」と呼んでいます。

カラーユニバーサルデザインの基本ルールを知っておこう

使用例カラーユニバーサルデザイン(CUD)には、3原則といってもよい3つの基本ルールがあります。以下に、それらをご紹介します。

1.配色を行う際は、どのような人でも極力見分けやすい色選びをする

色覚障がいを持つ人は、「だいだい色と黄緑色」「空色と紫色」のような色の組み合わせ方をするといずれも同じような色に感じられてしまうため、見分けが難しいといわれています。もう少し分かりやすくいえば、「暖色と暖色」「寒色と寒色」の組み合わせは区別しにくいということになります。これらの組み合わせを避け、また色の明度にも差をつけることで、どのような方にも見分けが容易な配色が行えると考えましょう。

2.たとえ色の見分けが難しくても、伝えたい情報が伝わるよう配慮する

それぞれの情報の差異を色の見分けだけで伝えようとすると、色覚が異なる人にとっては正確さを欠いた情報になってしまいます。色分けに左右されない、文言や絵などを上手に用いて、色が違って見えたとしても見た人すべてに正確に伝わる情報を載せるようにしましょう。

3.どうしても色分けで表現したいときは、色の名前を載せるなどして情報伝達の修正をかける

色分けを取り入れなければ情報として成り立たない場合は、色以外の文字部分などで「用いた色の名前」が分かるようにし、誰にでもスムーズに配色の意味が伝わるよう工夫しましょう。色覚によって認識が曖昧になるとの予測が明らかにつく内容を掲載するときには、それを見る人とのコミュニケーションを、色名によって図ることが有効になります。

カラーユニバーサルデザインの使用例

CUDは、私たちの生活に欠かせない掲示物にも多く用いられています。

例えば、公衆トイレを表すマークは男子用と女子用で色分けされていますが、色だけでなく絵柄の違いでも男女を見分けられるようにしています。

また、折れ線グラフの線は基本的に色分けで表現しますが、加えて線自体を「実線」と「点線」に分けるなどして、それぞれを区別しやすくしている場合があります。また、文章中の文字を色で分けるだけでなく、太字や網掛けを用いて見分けさせるなどの工夫も、CUDの活用例といえるでしょう。

このように、身近な暮らしの中でもCUDは効果的に用いられているのです。

おわりに

今回は、人の色覚に依存しない情報伝達の方法として、印刷物を作る際にも心がけたい「カラーユニバーサルデザイン(CUD)」についてご紹介しました。

印刷物や掲示物では、色覚障がいを持つ方々の誤認識を防ぎながら、それ以外の方にもきちんと伝えたい内容を正確に伝えられることが重要となります。CUDは、一部の人々に対してだけでなく、すべての方にメリットがあるものとして考え、印刷物の製作においても積極的に導入していきましょう。

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Kinko'sお役立ちコラム編集部

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