ホーム お役立ちコラム ペーパーレス化のススメ。メリット・デメリットや失敗しない導入方法を解説
公開日:2020.12.03
ペーパーレス化のススメ。メリット・
デメリットや失敗しない導入方法を解説
業務で発生する紙の書類は、業務を長期継続していくことで膨大な分量になってしまうものです。保管や管理に手間が掛かるだけでなく、さらに分量が増えれば保管場所の維持コストもかさんでくる可能性があるでしょう。
今回は、増えていく書類の保管・管理対策として有効な「書類のペーパーレス化(電子化)」についてご紹介します。ペーパーレス化の必要性や利点・注意点を知り、業務効率化にぜひお役立てください。
ペーパーレス化が必要な理由
書類保管の形式を紙から電子データに切り替えていくペーパーレス化が、今なぜ必要なのでしょうか。ここではペーパーレス化の必要性についてご紹介します。
紙の文書管理の問題点
紙の文書は、業務を長く続けていけば物理的な分量が増えるため、次第に保管場所や管理に関する手間やコストも増えていきます。書類の増大にともない、後から必要な書類を探す際に時間や手間を要することにもなりがちです。
また、書類を特定の事業所内1カ所に保管することで、その事業所が火災や自然災害に遭った際すべての書類を失ってしまう可能性もあります。
withコロナ時代から見えたペーパーレス化の必然性
2020年に入り全世界がコロナ禍に見舞われたことで、ペーパーレス化の需要も急速に高まってきています。これは従来のように紙の書類を1カ所のみに保管する形では、感染拡大を防ぐ働き方として多くの企業が導入を図ったテレワークへの対応が困難になるためです。
自社でいざテレワークを導入しようと思い立っても、本格的にテレワーク稼働を開始するまでには一定の準備期間が必要となります。
それを短縮するためには、書類のペーパーレス化を実施しておくことが前提条件でもあります。早期のペーパーレス化は、withコロナ社会への迅速な対応にも貢献するといえるでしょう。
ペーパーレス化のメリット
現代において、なぜペーパーレス化が必要であるかについてご説明してきました。
ペーパーレス化は今後必要となるだけでなく、業務や企業活動において多くのメリットをもたらします。
ペーパーレス化で実現し得る代表的なメリットについて、ご紹介します。
印刷や維持管理のコストを低減できる
紙の書類は発行する際に印刷が必要なため、印刷コストを要します。
また、紙の書類は保管には場所が必要となり、用紙の劣化を防ぐための管理にも手間が掛かります。ペーパーレス化によって、それらに掛かっていたコストを低減することが可能です。
BCP(事業継続計画)対策に役立つ
紙の書類を物理的に保管しておくだけでは、火災や自然災害が発生した際の損失リスクが大きくなります。それらの書類を電子化し、データセンターなどのサーバー上やクラウドといった影響を受けにくいスペースに保管することで、被災による事業への支障を低減が可能です。
また、これらの取り組みは有効なBCP対策として外部へアピールすることも可能なため、企業の信用度を高めることにも貢献してくれます。
業務効率の向上
紙の書類は、その伝達や承認にも多くの物理的な手間を要します。ペーパーレス化によって、それらに掛かっていた時間や手間が省略でき、複数の相手への共有も瞬時に行えます。また、必要な書類を探すときも検索が容易になり、探す時間の短縮を図ることができます。
ペーパーレス化のデメリット
業務へのさまざまなメリットが期待できるペーパーレス化ですが、実施にともなうデメリットもあります。それらをあらかじめ把握しておき、ペーパーレス化実施時に適した対策を行っておくと、よりスムーズに移行ができるでしょう。
システム障害時におけるリスク
電子書類の管理システムそのものや、ネットワークに不具合や障害が発生した際、書類の閲覧や共有が困難になり業務へ支障をきたす可能性があります。書類データの他所へのバックアップ体制や復旧措置への対策を事前に行い、万一の業務停止やデータの消失に備え適切な体制を構築しておきましょう。
導入時における仕組みの構築
パソコンやタブレットなど電子機器がそろっていない事業所の場合、それらの導入に一定のコストが掛かります。場合によっては、快適に閲覧できるようにインターネット接続の状態を強化したり、社内ネットワークの構築を図ったりすることが必要です。
それらの手間やコストに加え、新たな仕組みの導入にあたり規約や体制を整える必要も出てきます。早めに計画を立て、余裕を持って着手できるようにしておきましょう。
セキュリティ対策強化の必要性
書類を電子化させることにより物理的なセキュリティの強化は図れますが、その一方でネットワークを介した機密情報の盗難や漏えいのリスクが生じます。重要な情報が外部に漏れないよう適切なセキュリティ対策を講じるとともに、従業員への機密保持や情報リテラシーに関する教育を行うことが必要です。
ペーパーレス化でできることとは?
ペーパーレス化を図ることで、業務において以下のようなことを行えます。これらの実施に関して現在お悩みを抱えているなら、ペーパーレス化でまとめて実現できる可能性が高まるでしょう。
・書類の電子化
・電子署名/電子契約の導入
・電子カタログの発行/配布
・資料の一元共有などによる会議システムの効率化 など
ペーパーレス化によってできることは、単に社内書類をコンパクトにしてコストの削減を図ることにとどまらず、多岐にわたります。
特に現在、書類への押印廃止が急速に進められている状況であることは、すでにご存じかと思います。電子署名や電子契約などをいち早く導入したいとお考えであれば、ペーパーレス化はその好機にもなるでしょう。
ペーパーレス化の進め方
ペーパーレス化を進めたくても、何から始めて良いか分からないとお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。ペーパーレス化を失敗なく進めるには、以下のような手順で導入を図ることがおすすめです。
1.書類の分量や紙の使用状況の把握
社内で紙の書類をどれくらい保管しており、紙を一定期間あたりどのくらい使用しているのかを把握します。現状掛かっているコストを知り、どれくらい低減を図りたいのかイメージしておきましょう。
2.減らしたい書類の優先順位を決める
いきなりすべての書類を電子化しようとしても、手が回らなくなる可能性があります。どのような書類から電子化すべきかを検討し、優先順位を付けてから着手しましょう。
3.実際に電子化を図り進捗と成果を記録する
優先順位が決まったら、優先すべき書類から順に電子化を実行します。実行して終わりではなく、進捗に応じてどのくらい紙を削減できたか正しく成果を記録していきましょう。その結果次第で、継続的に改善を図るための指標が把握できます。
ペーパーレス化導入時に気を付けたい点
書類の電子化は行き当たりばったりで行うのではなく、事前に注意点を押さえておくことが必要です。以下のようなポイントをあらかじめ意識し、留意の上、実行しましょう。
1.セキュリティの強化
社内の重要な資料を電子化してネットワーク上で共有可能とすることには、セキュリティに関するリスクもともないます。必要に応じてセキュリティ対策の強化を行っておき、万一の情報漏えいやデータの盗難などを防止しましょう。
2.電子化する情報の整理
資料や契約書などを1点ずつ電子化して保管するだけでは、後から必要になったときの検索や抽出が困難になりがちです。書類データを保管する際は部課ごとや種類ごとによってフォルダに分け階層化するなどし、長期的に活用しやすい状態に整理することも忘れず行いましょう。
3.保存形式の統一
電子化したデータをすべての関係者がスムーズに確認できるよう、保存形式にあらかじめルールを設けておくことも大切です。
ファイルのサイズ上限や拡張子などを事前に規定しておき、閲覧や共有に支障をきたさないよう取り計らっておきましょう。
おわりに
ペーパーレス化というと、紙の削減によるコストダウンや環境への貢献、業務効率化といったメリットを連想する方が多いかもしれません。もちろんそれらも代表的なメリットですがそれらに加え、昨今急務となっている感染症対策や災害対応などの危機管理にも有効となり得ます。これからの社会の新たな様式への対応に向け、社内での紙消費の現状を把握しペーパーレス化を検討してみてはいかがでしょうか。
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