決算書の印刷製本は紙原稿の
スキャン＆データ化も可能なプロに依頼しよう

決算時期が近くなると、どの企業も決算書作成のために多忙になります。必要な書類や証票をそろえて税理士に決算書の作成を依頼したり、会計ソフトを使用している場合は出力データを用意したりと膨大な労力が掛かります。

株主総会で決算書を配布する企業もあると思いますが、自社で印刷製本するとかなりの時間を取られてしまうため、効率化を図るために専門業者に依頼してみてはいかかでしょうか。

今回は、決算書の印刷製本をプロに依頼する際の注意点やメリットをご紹介します。

印刷製本、紙原稿のスキャンとデータ化依頼の注意点

「貸借対照表」「損益計算書」「キャッシュフロー計算書」などの決算書を印刷する際に注意したいポイントは、公表するまでは重要な機密情報として厳重に管理することです。

万が一印刷した決算書が公表前に漏えいしてしまうと、社内の情報管理体制が疑われ、ステークホルダーからの信頼も低下しかねません。

印刷を依頼する予定の印刷会社のセキュリティに関して、事前に確認しておきましょう。

​決算書はデータ化しておくと便利

決算書は印刷製本した紙の資料として配布しますが、電子公告としてインターネット上で公開する会社も多くなり、過去分を閲覧する機会も多いため、電子データとしても保管することをおすすめします。

銀行が企業に融資を決定する際に審査で重要視される決算書ですが、決算書を電子データで受け付けている銀行もあるため、データ化しておくと便利です。

外部監査が入った場合、過去の決算書などの財務諸表データを要求されたときに、印刷してしまっておいたデータを倉庫やダンボールから出して探すのは非常に手間がかかります。しかし電子データ化しておけば、そのような手間もかかりません。

決算書の印刷製本をプロに依頼する5つのメリット

決算書の印刷製本をプロに依頼することによるメリットは以下の5つです。

【1】迅速に印刷することが可能

オンデマンド印刷であれば少部数から印刷可能で、コストメリットも大きく短納期。そのため、ぎりぎりまで決算書の修正・確認も可能です。オンデマンド印刷はオフセット印刷と比較して印刷品質に劣るといわれがちですが、最近では、オンデマンド印刷でもオフセット印刷並みの高品質な仕上がりを実現できるため、特に問題にはならないでしょう。

【2】印刷製本と同時に電子データ化が可能

印刷製本のオプションとして電子データ化をサービスしているパターンが多く、電子化したデータはCD-Rなどに書き込まれて提供されます。

【3】セキュリティー管理されている

決算書は決算公告が終われば公表されますが、公開されるまでセキュリティーには細心の注意を払う必要があります。決算書の印刷製本をアウトソーシングすることに抵抗がある担当者の方も多いでしょう。

専門業者に依頼すればセキュリティー管理された環境下で印刷製本をしてもらうことができます。施設内の出入りの際に暗証番号式の電子鍵を設けたり、防犯カメラで24時間室内を監視したりする体制を備えている業者もあります。

【4】紙文書のスキャンが可能

過去に作成した紙文書のデータ化、製本ができます。紙媒体は時間とともに劣化するため、スキャンしてデータ化しておくと良いでしょう。

【5】専門家のアドバイスをもらえる

美しく製本するにはプロに見てもらうことが重要です。製本の種類、サイズ、紙質・厚さについてもうまく選ぶ必要があります。プロに依頼すれば、初めての製本でも専門家のアドバイスがあり安心できますし、事例やテンプレートを見ながら決めることができるでしょう。

おわりに

決算時期には決算書の印刷製本を負担に感じることもあるかもしれませんが、決算書は重要書類であり誤植や印刷ミスも許されません。そのような場合にプロに依頼することで、時間の余裕も生まれるだけでなく、品質も確保できます。

また、電子データ化することにより、過去の決算書を膨大な書類の中から探す手間を省くことができます。現在の印刷製本に不満がある方は、一度プロに依頼してみてはいかがでしょうか。