ホーム お知らせ “プロ”がささえるキンコーズ~生産管理部 施工管理編~
“プロ”がささえるキンコーズ
~生産管理部 施工管理編~
今回のプロがささえるキンコーズでご紹介するのは、生産管理部 施工管理課でチーム長を務める森本さん。
持ち前のポジティブさで新たなチャレンジを重ねてきた森本さんに、印刷業界でのキャリアの歩みと、施工管理のプロとしてのお仕事についてお伺いしました。

音楽大学から印刷業界へ、そしてラミネートオタクに
森本さんは音楽大学を卒業後、印刷業界に足を踏み入れました。
音楽とはまったく無縁の世界でしたが、「近くにあったから印刷会社」という偶然がきっかけでした。
印刷関連会社で車両マーキングなどの加工業務を6年間担当する中で、運命的な出会いとなったのが印刷物の表面を保護するための「ラミネート」という技術。「ラミネートをかけることに対して異常な熱量を持っている、国内でも数少ないラミネートオタクだと思います」と笑顔で語る森本さん。
機械を動かす繊細さと仕上がりの美しさに魅力を感じ、どっぷりとラミネートの世界にハマっていきました。
持ち前のオタク気質で「ちょっと自分が関わってることを深く知ろうとしちゃう」という探究心が、この道での成長の原動力となったのです。
29歳でインターリンクに転職、そしてキンコーズへ
6年間勤めた印刷会社で経験を積んだ森本さんでしたが、29歳の時に転機が訪れます。
「このままずっと同じ会社で働き続けるより、転職っていう経験をしてみたいな」という思いから、新たなチャレンジを決意しました。
転職先として選んだのが、サイン&ディスプレイを専門とするインターリンク(2019年にキンコーズと事業統合)。ここで森本さんらしい行動力が発揮されます。求人募集が出ていなかったインターリンクのホームページから、問い合わせフォームを使って「求人って募集してますか?」と直接連絡したのです。
「すごくないですか?行動力の塊じゃないですか?」とインタビュアーも驚くこのエピソード。運良く、新卒の募集が終わった直後ぐらいのタイミングで、新卒の方々と一緒に入社が決まりました。
ただし、29歳での入社は少し特殊な立ち位置でした。すでに6年の実務経験を持つ森本さんは、新人でありながら経験があるという微妙なポジション。「インターリンクの方たちも、この人とどう接したらいいんだろう?と、戸惑ったのではないだろうか⋯⋯」と森本さんは当時を振り返ります。そして、入社から1年後にはキンコーズとの企業統合が決まり、森本さんはキンコーズの一員となったのです。

ラミネートとの別れ、そして新たなチャレン
統合後は、工場と営業をつなぐ窓口業務に配属されました。
「体を動かさなくなって、機械も触らなくなって、パソコンと向き合うようになりました。ラミネートとの別れですよね。」と少し寂しそうに振り返ります。
その後、プロダクション(製造部門)に配属され、管理業務を担当。この時期に森本さんが企画・制作したのが、現在も営業スタッフが愛用するサンプル帳でした。
「2か月ぐらいで作ったんですけど、これにしか時間を当てられないくらい忙しくて」という状況だったと振り返ります。「いまだに営業の人とかがカバンの中に入れてくれてて、使い込んでボロボロになってたりするんですよ。」と語るその顔には思わず笑みがこぼれます。


「やりたくなっちゃう」現場主義の施工管理
現在、森本さんは3名の施工管理チームのチーム長として活躍しています。主な業務は、社内で制作した印刷物を現地に設置すること。
しかし重要なのは管理業務です。現地調査で施工方法を検討し、職人さんや足場の手配まで、一つの案件には多くの準備と調整が必要になります。森本さんの特徴は、管理だけでなく自ら現場作業も行うこと。
「職人さんがやってるのを見ると自分もやりたくなっちゃう」という好奇心で、実際に体験することで作業内容を理解しているそうです。

印象的な大型案件の数々
森本さんが携わった案件の中で特に印象的だったのが、博物館で行われた大規模イベントの施工です。外装から内装、展示物まで一手に引き受け、10日間同じ現場で作業を続けました。「朝家を出たら現場に直行し、現場から家に帰る毎日」を送るほどの大規模案件でした。
その他にも、渋谷サクラステージでのイベント施工では、駅前のガラス張りスペースに上から下まで一面にシートを貼る作業を担当。
後日、別の営業スタッフから「サクラステージのあのガラス面みたいな施工をやりたい」と相談されたときに、「それ、僕がやった案件です」と答えたなんてことも笑。
街の景観に彩りを添えられるのがやりがい
森本さんが感じる施工管理の最大のやりがいは、自分が携わった案件が街の景観の一部となることです。
「休みの日に、こないだ施工した場所をちょっと遠回りして見に行っちゃうんですよ」と。制作だけでなく施工まで携わることで、より実感できるようになったこの喜び。
ネットで検索すると自分が手がけた案件が話題になっているのを見つけるのも楽しみの一つだそうです。


パートナーシップで支える施工管理
施工管理の仕事は決して一人では完結できません。森本さんが大切にしているのは、さまざまなパートナーとの関係性です。
まず営業職の方々。「施工管理が存在する理由の一つは、営業の人が専門知識を覚えなくても、専門の人間がいるから安心してお客様に提案できること」と、営業をサポートする立場を明確に認識しています。
そして協力会社と職人さんたち。3名のチームで全国対応するため、北海道から沖縄まで、電話でのやり取りしかしたことない職人さんも多数。それでも「事前のやり取りとコミュニケーションをしっかり取れば、大きな規模の案件でもやり遂げられる」のは、信頼関係があってこそです。
さらに忘れてはいけないのが、生産管理部の仲間たち。「印刷業界は繁忙期が多く、『来週欲しい』という依頼があったときにどう対応できるかは、工場の人たちが頑張ってくれるから実現できること」と、感謝の気持ちを忘れません。

知識の体系化で会社全体をサポートしていく
森本さんには大きな目標があります。それは、施工管理の知識をより多くの人に分かりやすく伝えることです。
施工という分野は専門的で分かりづらく、営業や店舗スタッフが施工案件を受けた時に、まず何から始めればいいのか分からないという課題があります。しかし手元に情報があれば、お客様に何を聞けばいいかも明確になります。
森本さんは「分かりやすくするのが大好き」と語り、誰が見ても理解できるものを作りたいと考えています。かつて制作したサンプル帳が今でも営業に愛用されているように、森本さんの「分かりやすさ」への情熱は、きっと施工管理の分野でも新たな価値を生み出していくことでしょう。
文・写真:広報 サステナビリティ推進部
- 森本さんが手がけた施工・空間装飾をもっと見たい方へ
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原宿にあるアートギャラリーの空間装飾を手がけました。アートの魅力を最大限に引き出すため、ガラス面に透明塩ビタックを使ったウィンドウ装飾を施しグローバルな創造空間を演出しました。
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